MANDALAY STAR -ミャンマー民族音楽への旅-
トラッドアイドル パパからうけついだ ラブソング ラブソングは、世界のかたすみを黄金郷に変える。 ひょんなことから、というのが、川端映画のキーワードだ。 待望のミャンマーシリーズ第二作、21コの太鼓をつなげた宇宙船のような楽器サンワインを持ち帰ったものの、手に入らなかった外側の木枠を求めて、再びミャンマーのマンダレイへ。メシを食い、酒を飲み、ふらついて、からだに土地の匂いがしみた頃、いつしか異郷の人々の暮らしの中に入り込んでいく。川端のパートナー万琳はるえのカメラは、あけっぴろげで、明るくて、人懐っこい。どこへ行っても、みんなが相好を崩して、そばに寄ってくる。だからこそ、奇跡のように出会ったのだろう、サインワイン楽団の一家と、歌手でもあるピューという女の子に。 紙でこしらえたチープなテントの中、前座のコテコテの漫才がスベリマくるうちに、ちょっと見、アジアの歌姫だったテレサ・テンみたいな少女ピューが登場する。叶わぬ恋のやるせなさを、手振りをまじえながら、永遠のラブソングを切々と歌い上げる。始まった演奏は、昇りつめては、ゆるやかに凪いで、いつ果てるともしれない。これが、生きものの正しいテンポだ。雨のように、水のように、風のように、ゆっくり宇宙の運行につれそって急ごうとしない。 ♪これは、ただの空想。これは、夢。 すぐに消えてしまう、ただの夢 ここではないどこか、天がありたっけの色をぶちまけた夕焼けの向こう、それと知らずにパラダイスで暮らす人々の、日々の拈華微笑。明日のことなど犬に食わせろ、オレはこれから旅に出る。トロリと甘美だけれど、さすらいのスピリットに貫かれた、したたかで不敵な映画だ。 佐伯 誠(ライター) 【クレジット】 ・監督/音楽/プロデューサー 川端潤 ・撮影 万琳はるえ ・字幕翻訳 井上さゆり ・字幕 皆川秀 ・キャスト Pone…
- Genres:
- Documentary / Music
- Availability:
- Afghanistan +more